26093 市野雅彦 盃（白）② 　 Ichino　Masahiko

高さ　4.4cm 　
幅　7.6ｃｍ　
奥行　 6.7cm　　　　　　　

市野雅彦は、兵庫県篠山市（現在の丹波篠山市）出身の陶芸家です。丹波焼の伝統を受け継ぎながら、独自の現代的な造形作品を制作しており、国内外で高く評価されています。

受賞歴と評価
市野雅彦は、1995年の第13回日本陶芸展で、作品「開」が史上最年少の34歳でグランプリ（大賞・秩父宮賜杯）を受賞し、大きな注目を集めました。その後も、日本陶磁協会賞、兵庫県文化賞などを受賞しており、その実力は国内外で認められています。2011年には、JR大阪三越伊勢丹美術画廊のこけら落としの個展も開催されました。

作品の特徴
伝統と革新
市野雅彦さんの作品は、古窯丹波焼の伝統的な技術と風土の精神を受け継ぎつつも、それにとどまらず新しい造形美を追求しているのが特徴です。土の表情や質感をテーマにした、自然の生命力を感じさせる作品が多く見られます。

作風の多様性
彼の作品は、オブジェ、茶碗から日常使いの器まで多岐にわたります。特に、赤と黒の対比が美しい「線紋器」は、見る人に無我の境地を思わせると評されています。また、赤土部という江戸時代から丹波焼で使われる朱色や紫色を帯びた色を多用し、作品に深みのある美しい存在感を与えています。