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24694 三輪龍作 愛文盃 MIWA Ryusaku
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高さ 5.4cm
径 5.5cm
一九四〇年、三輪壽雪の長男に生まれ、ムンクやゴヤ、文学では太宰や谷崎に惹かれる多感な青春時代を過ごしました。 東京芸術大学彫刻科、同大学院陶芸科を専攻、修了制作で処女作「ハイヒール」を制作。 初個展「三輪龍作の優雅な欲望」で発露した、都会的で優雅なエロティシズムを漂わせた作品は三輪休雪の出発点として、形態を変えながらも今日まで首尾一貫した思想を貫いています。 初の茶陶「初咲展」を一九八一年に発表。 「今までは機能性のない純粋オブジェだったが、これからは使おうと思えば茶室でも使えるオブジェである。 つまり私は茶道具であることが目的ではなく、あくまでも私の分身を創るのが目的である。 その時私は、世界にも稀有な茶の美学に則りたい。」と語るように「茶碗(茶陶)もオブジェ」であり、茶陶とは単なる茶道具ではなく一つの生命を持った作品であることを体現しました。 三輪龍作時代の代表作「卑弥呼」シリーズでは、金彩や黒陶を施し、古代の幻想的な歴史を雄大に物語るとともに、その壮大なスケールは見る者を圧倒し、陶芸の可能性に新たな頁を開きました。 二〇〇三年春、十二代三輪休雪を襲名。 初のシリーズは、シルクロードの壮大なロマンをイメージし、正倉院に納められた瑠璃碗を彷彿とさせる金彩の碗や、オリエンタルな「シルクロード壺」等を豪華華麗に表現しました。 三輪家の伝統を背負いながらも一人の作家として自立すべく「陶芸家である前に一人の人間でありたい」と、人類の根源的な「生や死、愛やタナトス」を時にはエロティシズムに、 時には苦悩に悶え苦しみながら自己の内面を造形化することにより、生の情念をストレートに表現し、新たな伝統を築いています。令和元年、十二代休雪を弟に譲り、新陶号を龍氣生としました。